リゾートバイトで社会保険への加入は必要?加入条件やよくある疑問を紹介

リゾートバイトお役立ち情報

2024/05/09

最終更新日:2024/11/21

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リゾートバイトで社会保険への加入は必要?加入条件やよくある疑問を紹介

リゾートバイトお役立ち情報

2024/05/09

最終更新日:2024/11/21

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《最終更新日:2024/09/18》リゾートバイトで就業するにあたって気になるのが社会保険。「加入できるのか?」「入らないで働きたい」など、それぞれの希望があるでしょう。

今回は、リゾートバイトでも社会保険へ入る必要はあるのかや加入条件、入りたくない場合の方法などよくある疑問をご紹介します。リゾートバイトを始めたいけれど、社会保険の面で不安を抱えているという方は、ぜひ参考にしてください。

リゾートバイトでは社会保険に加入すべき?

そもそも社会保険とは、病気やケガといったリスクに備えて、私たちの生活を補償するために設けられた公的な保険制度です。

それでは、具体的に社会保険とはどのような仕組みなのでしょうか?リゾートバイトにチャレンジするにあたって、まずは社会保険についての基本をおさえておくことが大切です。

社会保険の仕組み

社会保険は、以下の5種類にわけられます。

  • 雇用保険 
  • 健康保険 
  • 厚生年金保険 
  • 労災保険 
  • 介護保険

それぞれ、具体的にどのような保険なのでしょうか?ここからは、制度の内容や特徴、加入条件を解説していきます。

雇用保険

雇用保険とは労働者の生活や雇用の安定をはかるための保険です。失業して収入がなくなったときや一時的に働けなくなったときに、再就職を促進するための失業給付を支給します。

雇用保険は、以下2つの条件を満たしていると加入が必須になります。

・1週間の所定労働時間が20時間以上であること
・31日以上の雇用見込みがあること

パート・アルバイトといった雇用形態や、「加入したくない」といった希望に関係なく、条件を満たすと加入する必要があることを覚えておきましょう!

健康保険

健康保険とは、病気やけが、出産などによって思わぬ出費が発生したり、働けなくなって収入が途絶えたりした場合に備える保険です。会社と加入者で保険料を折半します。年齢によって異なりますが、一般的にはけがや病気による医療費の自己負担が3割、事業所負担が7割です。

社会保険の具体的な加入条件については、次章で詳しく紹介していきます。

厚生年金保険

厚生年金とは、20歳以上60歳未満のすべての国民が加入する「国民年金」に上乗せして、老後に給付される年金のことです。基本的に日本の公的年金は、国民年金と会社に勤務している人が加入する厚生年金保険の2階建て構造になっています。厚生年金保険と健康保険は同じ条件のもと、同時に加入します。

労災保険

労災保険とは、業務中や通勤中に起きたけがや病気に対して、保険給付を受けられる保険です。労災保険を給付することで、労働者の社会復帰に向けた手助けを行います。

労災保険は、雇用形態を問わず、すべての従業員が加入の対象になる制度です。そのため、就業条件に関係なく、リゾートバイト中に起こった労働災害が支給対象になります。

介護保険

介護保険は、介護が必要となった高齢者を社会全体でサポートするための保険です。要介護状態や要支援状態など受給条件を満たした人が、自己負担額1割で介護サービスの利用ができます。自己負担額は所得によって2割、3割になることもあります。

基本的に40歳以上から介護保険への加入が義務となり、健康保険と合わせて徴収される仕組みです。

条件を満たした場合は加入が必須

そもそも、社会保険は自分で加入するかを選択できるものではありません。働く条件に応じて、決定します。

リゾートバイトをする人のなかには、「手取りが減るから入りたくない」「扶養内で働きたい」と思っている人もいるでしょう。しかし、パート・アルバイトといった雇用形態に関係なく、労働時間や働く期間など必要な条件を満たしていれば、加入が必須になるのです。

リゾートバイトで社会保険に入るケース・入らないケース

社会保険は、条件を満たした段階で加入が必須です。そのため、社会保険に加入したくない場合は、加入が不要な条件内で働くことになります。事前に、社会保険に入るケース、また入らないケースの条件をチェックしておきましょう。

加入が必要なケース

社会保険の加入条件は、以下のとおりです。

・所定労働時間・所定労働日数が、正社員の4分の3以上
・雇用期間が2ヵ月以上

また、所定労働時間と所定労働日数が正社員の4分の3未満でも、次の条件を満たせば加入が必要となります。

・所定労働時間が週20時間以上
・月額賃金(所定)が8.8万円以上
・2ヵ月を超える雇用の見込みがある
・学生以外(定時制や夜学等を除く)
・従業員101人以上の事業所に勤めている

なお、学生であっても労働時間が正社員の4分の3以上である場合、加入が必須です。

加入しないケース

加入条件に満たない場合は、社会保険未加入でも就業できます。

契約期間が2ヵ月以内の場合や日雇い、季節雇用の場合は未加入となります。季節雇用とは、期間を定めて季節的な業務に雇用される人のことです。

リゾートバイトの場合、以下が加入対象かのポイントとなるため、チェックしておきましょう。

・雇用期間が2ヶ月以内
・4ヵ月以内の季節的業務での雇用
・6ヵ月以内の臨時的事業の事業所での雇用

また、保護者の扶養内で働きたい場合はバイト年収103万円以下までが扶養内となります。扶養内で働きたいと考えている学生さんは、ぜひ事前に相談してみてくださいね。

リゾートバイトの社会保険に関する疑問

ここからは、リゾートバイトの社会保険に関する、4つのよくある疑問にお答えしていきます!安心して仕事をスタートできるよう、社会保険についての不安をクリアにしておきましょう。

社会保険に入りたくない場合はどうする?

親や配偶者の扶養から外れたくないといった理由で、どうしても社会保険に入りたくない人もいるのではないでしょうか?そうした場合は、加入条件に満たない仕事を探しましょう!

例えば、2ヵ月以内の短期や季節雇用など、加入が必要ではない条件であれば問題ありません。

社会保険に加入しない場合どうなる?

社会保険加入条件を満たさない場合、国民健康保険か家族の扶養に入った状態で働くことになります。

また、条件を満たしているにも関わらず加入できない派遣会社は、制度を遵守していません。これは違法な状態のため、事業主に対して罰則があります。「2ヵ月以上の契約なのに社会保険加入への説明がない」「加入は3ヵ月以降」と言われたなど、登録時や就業前のタイミングで正しい説明ができない会社には要注意です!

社会保険は給与からどのくらい引かれる?

給与によって社会保険料は違ってくるため、一概にいくらとは言えません。社会保険料は、月の給与に定められた保険料率を掛け合わせて算出します。つまり、給与が多いほど社会保険料も高くなる仕組みです。

厚生年金の保険料率は18.3%、健康保険の保険料率は都道府県ごとに異なりますが約10%前後となっています。例えば、派遣元が東京都で月収が20万円の場合、引かれる保険料額は以下のとおりです。なお、保険料率は令和5年3月分で計算しています。

   
  保険料率保険料自己負担額
厚生年金 18.3%(労使折半で
自己負担額は9.15%)
18,300円
健康保険 10.0% 20,000円
雇用保険 1,000分の6 1,200円

引かれる額が気になる場合、保険料率を掛けて計算してみましょう。

リゾートバイトを辞めたあとはどうすれば良い?

社会保険には任意継続の制度があり、利用する場合、しない場合で対応が異なります。任意継続する場合の特徴や条件、しない場合の対応について確認しておきましょう。

任意継続する場合

任意継続制度を利用すれば、退職後も2年間は健康保険を継続できます。

任意継続は個人で行う手続きであり、会社が行うものではありません。ここからは、任意継続の条件をチェックしていきましょう。

・資格喪失日(退職日の翌日など)までに、健康保険の被保険者期間が継続して2ヵ月以上あること
・資格喪失日から20日以内に「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出すること

任意継続時の保険料は、標準報酬月額に保険料率を掛けた金額です。なお、標準報酬月額が30万円以上の場合、一律30万円で計算します。

任意継続しない場合

国民健康保険に加入する、または家族の扶養に入ります。国民健康保険に切り替える場合は、退職後14日以内に加入の手続きをすることが必要です!加入手続きには以下の書類が必要となるため、事前に確認しておきましょう。

・社会保険の資格喪失証明書
・本人確認書類

また、退職のタイミングで健康保険証を派遣会社へ返却することが必要です。忘れないように注意しましょう。

まとめ

リゾートバイトで働くとき、労働時間や期間といった加入条件を満たした場合、社会保険へ入ることが必須となります。加入にあたって雇用形態は関係ありません。

「社会保険に入りたくない」「扶養内で働きたい」といった人は、未加入の条件で働く必要があります。事前に労働条件と社会保険加入条件を照らし合わせ、未加入で働けるかをチェックしておきましょう。

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